CAへの道。
都内某所にて。
就活中のきれい系で髪をきちんとまとめた女子学生が集まっているなあと思ったら、どうやら近くで航空会社の面接が行われている様子。
待ち時間らしく、カフェの隣の席で4人の女子がワイワイと話をしています。
「CAとは、綺麗で英語が出来る人」
が絶対条件なはずなのに、なんであの子が受かったのか?…とか、情報交換中の様子。
実際にはどうなんでしょうね。ここからは、私の意見です。
仕事の適性とは、遭遇する場面を想像してみて、例えば、こんな事かな。
1.どんな状況でも動じない精神力と体力
2. 1人でも困難な状況を解決まで導けるリーダーシップ
3. 多様な価値観を認められる柔軟性
4. 他者へのリスペクトとホスピタリティ
(こんなに揃っているなら、航空会社以外のどこの会社も欲しい人材ですね)
特に航空会社の場合には、チームワークは勿論大切なのですが、
「自分がやらねば、誰がやる!という気持ちで、自分の知恵を振り絞って難局を乗り切る姿勢」を持っていることが重要です
特に緊急時には、1年目の新人でも、それまで訓練してきた知識・スキルに加え、相当な覚悟・責任感・度胸を求められますので。
それに、突然の会社の指示で、全く見知らぬ外国で、1人で電車や飛行機を乗り継いで、移動しないといけないような場面もあります。外国で1人でご飯を食べられるか?も案外大切なポイント。私の姉など、日本でも未だに1人ごはんには抵抗があるらしいです。 いつもよく知っている人と働くとも限らず、全くの初対面の人とチームとして働くことも日常的にあります。
実際に私も、東京ーロサンゼルスー東京の4日のパターンだったのに、現地で急病人が出て、東京ーロサンゼルスーサンパウローロサンゼルスー東京の13日位のパターンに急に変更になったことがあります。
お金も、着替えも、マニュアルも持っていなかったし、休みに予定も入っていたけれど、勿論、仕事ですからね、拒否は出来ないのです。
大晦日に急に呼び出されて、そのまま2週間仕事して、お正月気分が全く無いってこともありました。
エールフランスに行っていた頃、空港からの移動のワゴン車が追突されて、シャンゼリゼの整形外科に1人通院した事も有ります。そういえば、リオデジャネイロの耳鼻科に行った事も有りました。(医師のOKが出るまで仕事出来ないので)
今となっては、武勇伝の1つですが…。
実は、よく言われる高身長と英語という条件も似た理由です。
それは、「業務を自分で完結させる」ことが求められるから。
・高いところに手が届く(高いところのものを取ったり、棚の開け閉めが結構あります)
・日本語が出来ない人とコミュニケーションをとる(お客さまは勿論ですが、いろいろな国のスタッフと仕事をしますから)
困った時に助け合うのは勿論ですが、日常的な業務でいちいち誰か他の人に助けを求める訳にはいかないからです。私は身長が一番小さい方だったので、この点で苦労しました。
そんな経験を踏まえて、面接官をした時に、一番見ていたのは、「この人は自立しているかな?」ということ。
だから、就活生の立場で面接対策をするなら、「見た目」とか「英語」ということにとらわれず、参考書に載っているような優等生的な答えを準備して覚えるよりも、
「これまで、自らがリーダーシップを発揮した経験があるか」
「1人で最後までやり切った経験があるか」
「チームで何かを成し遂げたか」
「世の中の動きに敏感で、自分なりの考えを持っているか」
「相手に自分の考えや状況を正確に分かり易く伝えられるか」
といった観点で、自分のこれまでを振り返っておくことが有効だと思うのです。
面接官にはリアリティかどうかが案外すぐに伝わりますので。
また、本当はそういう要素が苦手なら、仕事選びをよく考えた方がいいとも言えます。
ついでに言うと、CA志望の人って「会社に就職する」っていう意識が希薄な人が結構多いという印象です。
CAになりたいと言っても、実は他の就活と一緒で、自分の人生の時間をどこかの会社に投資するわけなので、やはり「企業研究」は基本だと思います。
特に外資系などは就職後の環境が日系とは大きく違う場合があります。「受かればどこへでも行きます」と、その時は思うかもしれませんが、後で「こんなはずじゃなかった…」ということが出来るだけ無いようにと思います。
そう、まだまだ出来る事は一杯ありますね。待ち時間をどう使うかも、大事なのかもしれないし(笑)。
どうせやるなら、この位の勢いで…。夢に向かって、頑張ってください!