お世話になった皆さまへ。
この度、12 月末日を持ちまして、現在の勤務先を退職することになりました。
2005年1月に全くの畑違いのメディア業界にポテンシャルのみで拾って頂き、会社の統合などを経て、あっという間の10年でした。
現在の前身となる会社に入社した当初、とにかく毎日が嬉しかったのを覚えています。 理由は、「自分で選んで、相手にも選んでもらった会社だった」から。 新卒の時に入った会社も勿論好きでしたが、ある程度の社会人経験を積み、分別もついたところでの転職は、決まった時の満足感がとても大きかったです。
通勤の道も、自分のデスクも、PCや電話でさえも…愛おしかった。
一方で、入社翌日に、「アメリカ人のトップとイギリス人のプロデューサーと私」の3人のミーティングをいきなり組まれていたことから始まり、 私が発信したメールに「もの申す!」という勢いで返信してきた人達など、正直驚くことも沢山ありました。 自己主張と個性が強い人が多かったので、絆を深めるはずの経営層ミーティングがまとまらない…どうしよう…とハラハラする場面もありました。
でも、それが段々、「場」に参画する一人ひとりがその存在意義を存分に発揮しているということ、ダイバーシティを活かしてより良いものを作ろうとする意志の表れだということがわかってきたのです。やっぱり、すごいエネルギーの会社だな!と納得したのでした。
その後、別の会社に移った人もいましたが、引き続きコンタクトをとって、今でも気軽に話ができる関係が築けているのは本当に有り難いことです。
2年半後の会社の統合後は、社風や文化の違いに悩むこともありました。
自分で決めた転職と、降って湧いた天変地異のような環境変化とは、その心持ちが全く真逆のものでした。 でも、振り返ってみれば、その環境こそが私を鍛え、成長させてくれたのだと思います。
「ゼロからの立ち上げ」「誰もやらないこと」「頼まれてもいないこと」を仕事にすることが多く、「仕事に飽きる」ということはありませんでした。 1つクリアしたら、また次の課題が湧いてくる感じは、まるでロールプレイングゲームのようで面白かったです。これが成長している会社の証なんだな、と感じることができました。
勿論、順風満帆だった事はありません。 いつも山あり、谷ありでした。
私は要領が良い方ではなく、上手く使い分けも出来ないために、理解されなくて辛かったこと、周囲に迷惑をかけて申し訳ない気持ちで一杯になったり、全てを投げ出してしまいたい!と思ったことなど、沢山、沢山あったと思うのですが…。
不思議ですね、マイナスなことは、今はあまり思い出せません。
私の個性を面白がってくださったメンターの方々、戦友と呼べる同僚、沢山のヒントをくれた後輩達のおかげです。
社外の仕事のパートナーにも本当に恵まれ、大きな支援と志を共にする喜びをいただきました。
チームのメンバーは皆、大変な仕事を面白がってくれました。頼りない私にいつも力を貸してくれました。今もいろいろなところでその力を発揮してくれています。
私がこの10年で得た、一番の宝物はこういう方々との出会いです。
心より感謝申し上げます。
来年からのテーマは、まずは「家族を大切にすること」。
そして、自分の中で温めていたことを実現してくための仕事の軸は大きく2つ。
「これまでの経験を生かすこと」
私がお役に立て、必要とされることがあれば、喜んで働きます。
「全く経験したことの無い世界に入ること」
私はいつも挑戦者であり続けようと思っています。
一つ一つ、改めてご報告できるように、進めて行きたいと思います。
これまで本当にお世話になりました。
会社という「枠」は外れますが、どうぞ今後ともご指導、ご鞭撻を賜りますようお願いいたします。
そして、皆さまの新しい年が素晴らしいものになりますように、お祈り申し上げます。
今後もどうぞよろしくお願いいたします。
2015年12月吉日