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カイトチカの日記

Life Solution Energyとして、エナジャイズする記事をお届けします

「女性の働き方」。本音で話せてますか?<1>

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Photo by: mathias_hugo

ここ数日、悶々としていました。

私の専門分野であるところの「働き方」や「ダイバーシティ」について。

きっかけの一つは、先日の朝日新聞社主催の「女性と企業フォーラム」に参加したこと。

朝日新聞は、以前から、とてもダイバーシティ関連の取り組みに積極的だなという印象があります。

今から、ちょうど1年前に参加した未来メディアプロジェクトでお会いした若手の女性記者さんや参加者のお話から、とても大きな学びと希望をいただきました。小ぢんまりした会でしたが、このイベントにも沢山男性も参加してくださっていましたし、今回のフォーラムのパネリストもなさっていた、ファザーリングジャパンの理事であり、三井物産ロジスティクス・パートナーズ社長の川島高之さんのお話を間近に、たっぷりと聞けた機会でもありました。

以来、川島さんとは、Google、東京ソーシャルシフトの会などでもお話を頂く機会があり、私が最も尊敬するお父様であり、男性経営者のお一人です。

皆さんも是非機会がありましたら、川島さんのご経験や志についてのお話をきいてみてください!

www.asahi.com

今年のこのフォーラムは、定員の4倍もの応募があったそうで、男性の参加者が多いことに、今の世の中の関心の高さを感じました。 少し前から、AERAがとても面白くなっているのも、今回司会をされた浜田編集長の影響だと思っていたので、個人的にも浜田さんに直接お会いするのを楽しみにしていました。資生堂の担当者の方から、資生堂ショックと報道された件についてのお話も興味深かったです。

一方で…。

議論の内容について、私の中で、何となく「モヤモヤ感」が残りました。フォーラム

http://www.asahi.com/articles/DA3S12134736

は、パネリストの方たちだけではなく、会場からも活発な意見が出されていました。私も出来ればその場で発言したかったのですが、自分の中のモヤモヤ感が上手く整理できないまま、結局、会場を後にしました。

そして、その後もずーっと考えています。(今も答えが完全にクリアになっていないので、続くという意味でタイトルに<1>を付けました)

ただ、この場合のモヤモヤはマイナスな感情を意味するのではなく、自分の中に芽生えた疑問の種みたいな感覚です。

少しずつ見えて来たモヤモヤ感を文字に表すとこんな感じです。

■「女性の働き方」が、イコール「子育てと仕事の両立」という文脈で未だに語られていること

■「女性の働き方」が、「女性の仕事に対するスタンス」「管理職になる意義」について理解させる、教えるという文脈で語られていること

■「女性の働き方」を、大企業の中で終身雇用を前提として働いている人向けの内容で語られていること

もっと根本的な事を言えば、

・「女性」という属性だけでも、そこにはもっと多様性がある、

・「管理職」という言葉にも、いろいろな定義やタイプがある、

・「社会で活躍する」ということが、1つの企業内で定年まで働くという事以外にももっと選択肢がある、

ということを整理しないまま、議論がなされていることへの違和感だったようにも思います。

勿論、議論が行われたということ自体は、とても有意義であったし、続けていく必要があると思っています。

また、現在子育て真っ最中の人にとっては、先のことはなかなか見え難く、同じ悩みを共有できる仲間が身近にいたり、社内外にネットワークを持っていることはとても大切なことです。

多分、子育てに葛藤する時期を少し越え、子育てについてや、生きること・働くことについて、振り返ってみる余裕が出来るようになった私から見える景色と違うのかもしれないなとも思っています。

ちなみに、私のワーキングマザー管理職としての振り返りはこんな感じです。

◯保育園や学童に通わせられたことは、子供にとって良かった。社会性が育ったし、親子共に地元のつながりが深まった

◯子供から「母親はいつも勉強していて、私も見習いたい」と言ってもらえた(中学の時、先生からきいてうれしかったです)

◯「女性の王道は専業主婦で子育てすること」という、女性が働くことへの罪悪感や囚われの連鎖を外すことができた

◯ダブルインカムでいることで、夫のプレッシャーを少なくすることができた

◯仕事、家庭、地域など、世間を広く捉えられるので、逃げ場もあり、過度に落ち込むことが少なかった

マルチタスクで物事を処理する能力が高まった

◯「女性が働き易い社会をつくるには」という大きな視点での目標が出来、行動できた

◯仕事はやりがいがあり、飽きることがなかった

△子供優先で、もっと時間的にもどっぷり子供と向き合って、関わりたかった

△仕事はきっちり済ませて、時間を有効に使って、関係ないことを楽しみたかった

△「子どもを持っていても管理職として十分出来ます」みたいにちょっと頑張り過ぎたこともあった

◯の方が△より多い。

つまり、後悔の数は少ないのですが、今だから言える本音としては、「もっと思う存分、子供と向き合って、関わりあいたかった」ということなのです。 私は、両方の親には頼れなかったものの、その他では環境的に恵まれている方だったし、子供との接触も時間じゃなくて密度は濃かったとも思います。

ただ、子供が中学生位になって、「手がかからなくなった」時期あたりから、猛烈に「もっともっと子育てを楽しみたかった」と思うようになりました。

私は外で仕事をすることが好きで、チャレンジングで、やりがいのある仕事やポジションもあったので、仕事をして来た事自体に後悔はないのです。

でも、もっと子どもと、時間的、物理的にゆっくりどっぷり関わることもやりたかったし、それを声に出して言いたかった。

つい最近、「会社勤め」を辞め、ワーキングマザー管理職からのファーストペンギンとなり(笑)、自分で自分の時間を完全にマネジメントしています。そこで、やっとこの満たされなかった気持ちが埋まっていく感覚を持っているだけに、今、子育て中の方には同じような後悔をして欲しくないと思います。

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「時間の使い方」「仕事への向き合い方」についてを本音で!ということは、子育てに限ったことではありません。

私の尊敬するライフネット生命の出口さんによれば、

1年は、1日24時間×365日=8,760時間

そのうち仕事をしている時間は、残業分も入れて、約2,000時間

実は、働いているのは、2割ちょっとだと。

一般的に、「一日の大半は仕事をしている」と表現し、「仕事は大切」「企業の一員として役割を果たす」という立場を重要視することが良いと思われています。 でも、実は「一日の大変は仕事以外のこと」なのだと捉えれば、ワークとライフのどちらをもっと優先して考えるべきなのかがわかってきました。

パネリストの1人の方が、「誤解を恐れずに言えば、子供との時間の方が大事」と遠慮がちにおっしゃっていましていましたが、本音はきっとその通り。 私自身は、本当に仕事が好きでしたが、代わりのきかない家族と団らんのために、仕事をするんだと切り替えてみる大胆さも必要だと言うことにやっと気付きました。

「仕事は2割のどうでもよいもの」と捉えれば、自分の信念にそって、上司や周囲に対しても大切な意見を飲み込まずにはっきりモノを言えるようになるはずなので、会社の仕組みも、一人ひとりが本心で望んでいることに近づいていくことが、もっと可能になるのではと思っています。

そういう意味で、独身だったり子どもがいない人達も「子育て中の人のことばっかり手厚いけど、どういうことですか?」と、もっともっと声を上げていいのだと思います。

「女性活躍」という言葉は好きではありませんが、どうせ「女性の働き方」を語るなら、是非本音で!ということですね。

フォーラムの最後の方で、会場にいた男性から、

「自分の思い通りにならない働き方をしなければいけない会社なら、辞めばいいのではないですか?トップが本気で、女性の活躍を期待している会社に優秀な人が沢山集まって、そうでない会社から人がいなくなるという状況が生まれれば、会社も考えるでしょう」

という意見がありました。

人材紹介会社の方らしく、「私がいい会社を紹介しますよ」と会場を沸かせていましたが、その通りだと私も思いました。

もっと、本音で言わないと、会社も社会も変わらないということ。

でも、ワガママばかり言って、会社から放り出されて、行き場がないのでは困ります。 そのためにも、頑張って、自分がどこに行っても通用する人になっていれば良い。 そういう意味で、「キャリアは自分で作る」という意識が一人ひとりにあれば、「会社があれも、これもしてくれない」みたいな考え方も淘汰されるはずなのです。

このサイクルが回れば、少しは世の中が前進するのではないでしょうか? そろそろ、子育てと仕事の両立の議論から一歩進んで欲しい。

やはり、つまるところは本音のコミュニケーション。今日のところはこの辺で。

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