カイトチカの日記

Life Solution Energyとして、エナジャイズする記事をお届けします

男性の皆さん。3月8日はミモザの日です!

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街の中で「ミモザが咲いています」というSNSの書き込みをみました。

日本でも、ミモザを植えているお宅、多くなって来たのでしょうか。

私とミモザの出会いは、イタリアのミラノ。

両親を連れて、ローマ→アッシジフィレンツェヴェネツィアヴェローナ→ミラノと旅をしたことがあります。

予定では、あと何日かいて、ミラノから日本へ帰る予定だったのですが、父親の仕事の関係で、急遽早めに帰ることになりました。

調べてみたら、ミラノからの東京行き便は、JALアリタリアも満席。そこで、急遽、パリに移動して、パリから帰ることに・・・。

両親を連れて、アリタリアの市内支店へ行って相談してみました。

日本の航空会社の社員だとわかると、カウンターからバックオフィスの応接に通してくれて、「両親を連れて、イタリア旅行とは親孝行だね。同じ業界で働く仲間として、協力するよ。」と言いながら、親切に一番割安なパリ行きのチケットを手配してくれました。 「日本に帰れるのかな…」と心配そうにしていた両親にも安堵の表情が広がりました。

そして、帰り際に、母にミモザの花束を手渡してくれました。

イケメンのイタリア人から、花束を貰う理由もよくわからず…。母はドギマギ…。

安心して、街に出ると、それまでは気がつかなかったのですが、街のあちこちでミモザを売っていることに気がつきました。

聞いてみると、その日(3月8日)は、イタリアでは男性から女性へ、愛と尊敬の気持ちを込めて、ミモザを送る日なんだそうです。

無事に日本に帰れると決まったこともあり、先ほどの表情とはうってかわって、母は鼻歌まじりで嬉しそう。やはりいくつになっても、女性として大切されるのはうれしいものなのだと思いました。

そして、せっかくミラノに来たので、GUCCIをのぞきに行きました。

私たちについてくれたイタリア人の店員さんも、ちょうど母と同じ位の年の女性でした。そして、母が父に「これから、日本に帰えるのにミモザを持ってもいけないから、この人に渡したら?」と提案。

父が照れくさそうに、店員さんに渡すと、パッと表情が明るくなり、先ほどまでとは明らかに違うテンションで商品を説明してくれました(笑)。

でも、母は「こんな贅沢な。分不相応だわ。」と、すぐ買う気配もなかったので、店員さんも一度私たちから離れたのですが…。

程なくして…。

「あと、15分待てる?」と先ほどの店員さんが私に耳打ちしてきました。

状況がわからずに、「???」という表情を浮かべると、スパイ映画みたいにこちらを見ずに小声で「最近、すごい人気で数ヶ月待ちでも手に入らないようなレア商品が届くから…一番に見せてあげる」と教えてくれたのでした。

母に「待ってて、って言ってるけど、どうする?」ときくと、「こういうの面白いじゃない。待ってよ、待ってよ。」と、もうすっかりワクワクモードです。

しばらく待っていると、定員さんがバックヤードから最新モデルのバッグや小物を持って来て、私たちに見せてくれました。

周囲から「あー!!すごい。いいな〜欲しい…」みたいに、遠巻きにこちらを凝視している感じが伝わって来ます。私たちが「考えます」と言ったら、即買う人が現れることは間違い無しです。

母は、ほぼ即決に近いかんじで「このバッグとお財布、ください!」と返事をしていました。「え?買うの…」と驚く、父と私。

この時の旅行は、ローマからミラノまで、本当何をみても美しいし、何を食べても美味しい旅で、両親は大満足だったようです。

そして、今でもその時の旅行の話になると、繰り返し出て来るのがこのミモザからのエピソード。

ミモザの季節が来るたびに、私も思い出します。

男性の皆さん、3月14日のホワイトデーも良いですが、ちょっと日程前倒しで、大切な女性に3月8日にミモザを送ってみませんか?

きっと相手の心に刻まれる素敵な思い出がつくれると思いますよ。

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伝えるセンス。コピー力。説明力。

女性中心だった子育ての「現場」に男性が加わることによって、いろいろな変化や気付きがあるものだな〜と感心しています。

例えば、サイボウズ・青野さんとか、フローレンスの駒崎さんのFacebook

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女性が1人で子育てや家事などを担うことを、「ワンオペ」と表現されています。

飲食店やコンビニの運営を1人で回すということが問題になった際に使われた言葉です。

そうきけば、「家事や子育ては本来女性のしごと(得意分野)」という認識は飛び、その状況が「何だか‘ブラック’」に変わりませんか?

夫の気持ちとして、妻に対して「人道的にいけないこと」「リスクの高いこと」をさせているというイメージが高まります。

また、今回の国会議員の育休問題についても、「‘前田敦子を嫌い’ということと、‘AKBを応援するかしないか?'は別だよね」ということに重ねあわせれば、「‘あの人がちょっと問題ありそう’っていうことと、‘育休取得の是非’は分けて議論されるべきだよね」と、すんなり理解出来ると思います。

また、面白いブログも見つけました。

実際に時短勤務などを使って家事や子育てをしている女性側と、フルタイムで働いている男性側の認識の違いを埋めて、お互いが「腹落ちする」ために必要なコミュニケーションを考えるという点で、この4コマ漫画はよく出来ています。

わたし、想像以上に、しんどい。 これで伝わる!妻から夫への『大変さ』の伝え方 by うだひろえ - 赤すぐnet 妊娠・出産・育児 みんなの体験記

よく「相手の立場に立って考える」と言いますが、実際にはそれってとっても難しいことだと思うのです。

やったことも無いことを、「わかる」っていうのは無理ですよね。

そして、

パートナーに「言っても、わかってもらえない。伝わらない。」ことを、

「彼はそういうタイプの人なの」とか「こんな風に思う自分がおかしい、能力低いのかな」などと解釈して、諦めかけていませんか?

諦める前に、伝え方を工夫することを、是非お試しいただきたいのです。

よく、「ビジネスは国語ではなくて、算数の文脈で伝える」と言いますが、相手に理解してもらってゴールにたどり着くにはどうするのか?を考えるという点では、仕事も家庭も同じ。仕事で培ったスキルは家庭でも応用できるということです。

仕事だったら、相手を気持ちよくしながらこちら側に引き込むことができるスキルがあるのに、家の中だと、「とっても直球勝負な物言い」になったり、「家族なら、察して欲しい」とか、「嫌みを言ってるのに、何でわからないの?」みたいなエモーショナルな感じになりがちなんですよね。

家族なんだし…っていう想いがあるから当然なのですが、そこにセンスが加わったら上手くいくのかなって、思ってます。

それにしても、

「ワンオペ育児」とか、一体誰が考えたのでしょうか?絶妙です。

これまでは、ママ友たちが集まって、「夫への不満」を「うん、わかる、わかる」みたいに共有してストレス解消していた時代。

これからは、育児の場に男性が入ってくることで、どうやったら相手に伝えられるのか?みたいな、リアルに伝わる家庭内コミュニケーションを考える時代なのだと思います。

現役子育て世代が少しずつでも変わることで、きっとこの分野の研究も進んで、よい方向にいくことでしょう。

私自身の反省からの学びも含めて…。

より美味しく頂く為の「デカンタージュ」と「燗つけ」

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出典:riedel HP

ワイン用語に「デカンタージュ」という言葉があります。

デキャンタにワインを移すことを言うのですが、目的は大きく4つ。

  1. ボルドーなどの年代物のワインは瓶の中に澱が溜まっている場合が多く、ワインと澱を分けて口当たりをよくするため

  2. カーブなどにあった温度の低いワインを室温(16-18度くらい)に戻して、飲み頃の状態にするため(シャンブレといいます)

  3. ワインを空気に触れさせて、香りや味わいを開かせるため

  4. デモンストレ−ション的な効果を出すため

目的1の年代物とは、少なくとも10年以上、20年、30年もののワインを開ける場合には、特に慎重に手順を間違えずにやらないと、瓶の中で澱が舞ってしまったり、ワインを一瞬のうちに劣化させるということもあり得ると言われています。ちなみに、ソムリエ試験の2次試験はこのデカンタージュの一連の流れを試験官の前で行います。

目的2,3については、必ずしもデカンタージュだけではなく、大振りのワイングラスにワインを注いで、しばらく待つということでも代用出来ます。

デキャンタも最近ではいろいろな形があるようです。

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出典:riedel HP

こういう形は機械でなくて、手ふきで作るみたいですね。素敵だけれど、家では、置き場に困りそうですし、洗うのもちょっと大変そう…。

ただ、このクネクネをワインが通ることで、より振動がなく、滑らかにワインが空気に触れられる効果があるらしいです。

年代ものの良いワインをレストランで、本当に美味しく飲みたい場合には、席の予約の際に、ワインも予約しておくという方法をお薦めします。

一流レストランのソムリエは、お客さまが飲まれるタイミングから逆算して準備を始めます。カーブから出して、シャンブレするとか、デカンタージュのために、瓶をパニエに入れる、デキャンタを洗浄したり、ロウソクやライトなどの備品の準備もしておく必要があるからです。

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出典:riedel HP

確かに、こんな感じでレストランで注がれたら、目的4のデモンストレーションの効果は絶大ですね。周囲の注目を集めるのは間違いないです。ちょっとバブリーな感じもして、目立ちすぎて恥ずかしいかもしれませんが…。誰かのお祝いなどだったら、特別な感じが出ると思います。

料理通信』の3月号を買いました。

この号は、日本酒を取り扱うお店が特集されているのですが、その中で「燗付け名人に教わる燗仕事」という記事があります。

この記事、われらがDRESS日本酒部の浅井部長の企画された記事です。

一昔前は、「燗酒は野暮」みたいに言われていた気もするのですが、今は「燗酒ブーム」という位、燗が注目されています。

それも、ただ温めれば良いというものではなく、

・どんな手順で温めるか

・どんな容器で温めるか

・何度まで温めるか

・どんなお酒(生、火入れ、熟成など)を温めるか

みたいな事を専門家たちがいろいろ試して、そのお酒が持っているポテンシャルを最大限に引き出す飲み方を探っている記事で、とても勉強になりました。

高級レストランのワインに比べると、日本酒はもっと身近でカジュアルな雰囲気がありますが、本当に日本酒を愛するお店では、管理やサービスにもこだわっていることがよくわかりました。

例えば、開栓してから、常温で寝かせて保管しておくことを「お酒を育てる」という表現を使っていましたが、これはワインにも共通する考え方だなと思いました。 大振りのワイングラスで日本酒を提供するなども、より一層日本酒を美味しい状態で飲むための工夫なのだと思います。

ワインにしても、日本酒にしても、つくり手の強い思いが込められた作品を頂くわけです。かしこまらずに気軽に楽しむことと同時に、いろいろ知識があると楽しいですし、なにより正しい方法で飲むことで、「本来の美味しさ」を味わえることになるのだと思います。

私は今、日本酒を勉強中なのですが、料理通信のこの号はこれまで見た本の中でも実用的な内容ばかりで、保存版になりそうでお薦めです。 載っている広告などから、業界の人にも読まれている本のようです。それだけに読み応えがある内容になっているのでしょうね、きっと。

「女性の働き方」。本音で話せてますか?<1>

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Photo by: mathias_hugo

ここ数日、悶々としていました。

私の専門分野であるところの「働き方」や「ダイバーシティ」について。

きっかけの一つは、先日の朝日新聞社主催の「女性と企業フォーラム」に参加したこと。

朝日新聞は、以前から、とてもダイバーシティ関連の取り組みに積極的だなという印象があります。

今から、ちょうど1年前に参加した未来メディアプロジェクトでお会いした若手の女性記者さんや参加者のお話から、とても大きな学びと希望をいただきました。小ぢんまりした会でしたが、このイベントにも沢山男性も参加してくださっていましたし、今回のフォーラムのパネリストもなさっていた、ファザーリングジャパンの理事であり、三井物産ロジスティクス・パートナーズ社長の川島高之さんのお話を間近に、たっぷりと聞けた機会でもありました。

以来、川島さんとは、Google、東京ソーシャルシフトの会などでもお話を頂く機会があり、私が最も尊敬するお父様であり、男性経営者のお一人です。

皆さんも是非機会がありましたら、川島さんのご経験や志についてのお話をきいてみてください!

www.asahi.com

今年のこのフォーラムは、定員の4倍もの応募があったそうで、男性の参加者が多いことに、今の世の中の関心の高さを感じました。 少し前から、AERAがとても面白くなっているのも、今回司会をされた浜田編集長の影響だと思っていたので、個人的にも浜田さんに直接お会いするのを楽しみにしていました。資生堂の担当者の方から、資生堂ショックと報道された件についてのお話も興味深かったです。

一方で…。

議論の内容について、私の中で、何となく「モヤモヤ感」が残りました。フォーラム

http://www.asahi.com/articles/DA3S12134736

は、パネリストの方たちだけではなく、会場からも活発な意見が出されていました。私も出来ればその場で発言したかったのですが、自分の中のモヤモヤ感が上手く整理できないまま、結局、会場を後にしました。

そして、その後もずーっと考えています。(今も答えが完全にクリアになっていないので、続くという意味でタイトルに<1>を付けました)

ただ、この場合のモヤモヤはマイナスな感情を意味するのではなく、自分の中に芽生えた疑問の種みたいな感覚です。

少しずつ見えて来たモヤモヤ感を文字に表すとこんな感じです。

■「女性の働き方」が、イコール「子育てと仕事の両立」という文脈で未だに語られていること

■「女性の働き方」が、「女性の仕事に対するスタンス」「管理職になる意義」について理解させる、教えるという文脈で語られていること

■「女性の働き方」を、大企業の中で終身雇用を前提として働いている人向けの内容で語られていること

もっと根本的な事を言えば、

・「女性」という属性だけでも、そこにはもっと多様性がある、

・「管理職」という言葉にも、いろいろな定義やタイプがある、

・「社会で活躍する」ということが、1つの企業内で定年まで働くという事以外にももっと選択肢がある、

ということを整理しないまま、議論がなされていることへの違和感だったようにも思います。

勿論、議論が行われたということ自体は、とても有意義であったし、続けていく必要があると思っています。

また、現在子育て真っ最中の人にとっては、先のことはなかなか見え難く、同じ悩みを共有できる仲間が身近にいたり、社内外にネットワークを持っていることはとても大切なことです。

多分、子育てに葛藤する時期を少し越え、子育てについてや、生きること・働くことについて、振り返ってみる余裕が出来るようになった私から見える景色と違うのかもしれないなとも思っています。

ちなみに、私のワーキングマザー管理職としての振り返りはこんな感じです。

◯保育園や学童に通わせられたことは、子供にとって良かった。社会性が育ったし、親子共に地元のつながりが深まった

◯子供から「母親はいつも勉強していて、私も見習いたい」と言ってもらえた(中学の時、先生からきいてうれしかったです)

◯「女性の王道は専業主婦で子育てすること」という、女性が働くことへの罪悪感や囚われの連鎖を外すことができた

◯ダブルインカムでいることで、夫のプレッシャーを少なくすることができた

◯仕事、家庭、地域など、世間を広く捉えられるので、逃げ場もあり、過度に落ち込むことが少なかった

マルチタスクで物事を処理する能力が高まった

◯「女性が働き易い社会をつくるには」という大きな視点での目標が出来、行動できた

◯仕事はやりがいがあり、飽きることがなかった

△子供優先で、もっと時間的にもどっぷり子供と向き合って、関わりたかった

△仕事はきっちり済ませて、時間を有効に使って、関係ないことを楽しみたかった

△「子どもを持っていても管理職として十分出来ます」みたいにちょっと頑張り過ぎたこともあった

◯の方が△より多い。

つまり、後悔の数は少ないのですが、今だから言える本音としては、「もっと思う存分、子供と向き合って、関わりあいたかった」ということなのです。 私は、両方の親には頼れなかったものの、その他では環境的に恵まれている方だったし、子供との接触も時間じゃなくて密度は濃かったとも思います。

ただ、子供が中学生位になって、「手がかからなくなった」時期あたりから、猛烈に「もっともっと子育てを楽しみたかった」と思うようになりました。

私は外で仕事をすることが好きで、チャレンジングで、やりがいのある仕事やポジションもあったので、仕事をして来た事自体に後悔はないのです。

でも、もっと子どもと、時間的、物理的にゆっくりどっぷり関わることもやりたかったし、それを声に出して言いたかった。

つい最近、「会社勤め」を辞め、ワーキングマザー管理職からのファーストペンギンとなり(笑)、自分で自分の時間を完全にマネジメントしています。そこで、やっとこの満たされなかった気持ちが埋まっていく感覚を持っているだけに、今、子育て中の方には同じような後悔をして欲しくないと思います。

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「時間の使い方」「仕事への向き合い方」についてを本音で!ということは、子育てに限ったことではありません。

私の尊敬するライフネット生命の出口さんによれば、

1年は、1日24時間×365日=8,760時間

そのうち仕事をしている時間は、残業分も入れて、約2,000時間

実は、働いているのは、2割ちょっとだと。

一般的に、「一日の大半は仕事をしている」と表現し、「仕事は大切」「企業の一員として役割を果たす」という立場を重要視することが良いと思われています。 でも、実は「一日の大変は仕事以外のこと」なのだと捉えれば、ワークとライフのどちらをもっと優先して考えるべきなのかがわかってきました。

パネリストの1人の方が、「誤解を恐れずに言えば、子供との時間の方が大事」と遠慮がちにおっしゃっていましていましたが、本音はきっとその通り。 私自身は、本当に仕事が好きでしたが、代わりのきかない家族と団らんのために、仕事をするんだと切り替えてみる大胆さも必要だと言うことにやっと気付きました。

「仕事は2割のどうでもよいもの」と捉えれば、自分の信念にそって、上司や周囲に対しても大切な意見を飲み込まずにはっきりモノを言えるようになるはずなので、会社の仕組みも、一人ひとりが本心で望んでいることに近づいていくことが、もっと可能になるのではと思っています。

そういう意味で、独身だったり子どもがいない人達も「子育て中の人のことばっかり手厚いけど、どういうことですか?」と、もっともっと声を上げていいのだと思います。

「女性活躍」という言葉は好きではありませんが、どうせ「女性の働き方」を語るなら、是非本音で!ということですね。

フォーラムの最後の方で、会場にいた男性から、

「自分の思い通りにならない働き方をしなければいけない会社なら、辞めばいいのではないですか?トップが本気で、女性の活躍を期待している会社に優秀な人が沢山集まって、そうでない会社から人がいなくなるという状況が生まれれば、会社も考えるでしょう」

という意見がありました。

人材紹介会社の方らしく、「私がいい会社を紹介しますよ」と会場を沸かせていましたが、その通りだと私も思いました。

もっと、本音で言わないと、会社も社会も変わらないということ。

でも、ワガママばかり言って、会社から放り出されて、行き場がないのでは困ります。 そのためにも、頑張って、自分がどこに行っても通用する人になっていれば良い。 そういう意味で、「キャリアは自分で作る」という意識が一人ひとりにあれば、「会社があれも、これもしてくれない」みたいな考え方も淘汰されるはずなのです。

このサイクルが回れば、少しは世の中が前進するのではないでしょうか? そろそろ、子育てと仕事の両立の議論から一歩進んで欲しい。

やはり、つまるところは本音のコミュニケーション。今日のところはこの辺で。

私のモヤモヤが解消されつつあるきっかけの本はこちら。必読です!

『チームのことだけ、考えた。』

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サイボウズ(株)の青野慶久さんの『チームのことだけ、考えた。』を読みました。

青野さんとは、私も運営に関わらせていただいている東京ソーシャルシフトの会の1周年記念イベントに基調講演としてご登壇いただいたご縁があります。

atcafe-media.com

この本の前半は「スタートアップをする人に向けたエール」です。

創業から、青野さんが社長になられてしばらくの間、とにかくいろいろな事があり、それが主に失敗の歴史であった…ということを惜しみなく書かれています。

頭でわかっていても、どうしても怖い「失敗」。

それをこれだけやりました!と出せることは素晴らしい事だと思いました。

この部分は本当にスピード感があり、引き込まれるように読みました。今の私にとってダイレクトに響くメッセージで、「失敗を繰り返してなんぼ…」ということが改めてわかり、前に進む勇気をもらいました。

後半部分は、「ダイバーシティの教科書」ともいうべき内容でした。

今や巷に「ダイバーシティ多様性)」という言葉が溢れていますが、「で、それを経営にどう生かすの?結果は出るの?」という問いにはなかなかクリアな説明出来ない場合が多いと思います。

サイボウズさんは、そういう意味で間違いなく先進事例です。 いろいろやってみたけれど、やはり「ダイバーシティにたどり着いた」と。

私が拾ったキーワードは、「公明正大」「自立」「理想」「努力」。 その上で、具体的なこと、例えば「風土」「制度」「働き方」などについて書かれています。

約2年前の東京ソーシャルシフトの会のイベントで、「会社や社員に対する熱い想い」「本気でご自身の理想を追求されようとする情熱」がほとばしり出る姿を間近に拝見して以来、青野さんの発するメッセージを追わせていただいています。 「ぶれない軸」と共に「柔軟な発想」をお持ちの方の方だなぁ…という印象はずっと変わりません。

青野さんのように、試行錯誤を繰り返して、ゼロから1を立ち上げ、それをどんどん広げていくというタイプの経営者の方がこれからの日本のエンジンになる予感がしています。

「失敗」は「動いた人」にだけ与えられる学びです。そして、それがまた前に進む原動力になる。 「挑戦は未来の自分への贈り物(ギフト)」だということに気付いた本でもありました。

この本は、今、なかなか思う通りに行かない毎日を送っている方、何かを始めようとする方には特にお薦めです。 先ほどアマゾンを見たら、また少なくなっていましたので、お早めにどうぞ。

ただ、来週には在庫が増える見込みのようです。 f:id:kaitochicap:20160114052836p:plain

SNSを使う3つめの理由

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Photo by Simson_Petrol

「カイトさんのFacebook、部下にもフォローしろっていってるんですよ」

これは、以前、久しぶりに会った別フロアに勤務する(元)同僚に言われた言葉です。

どうして?と尋ねると「自分が気がつかないような情報をシェアしてくれるから」という、うれしい答えが帰って来ました。

SNSについて、最近は「SNS疲れ」や「マナー違反」などのマイナスイメージも多いと思うのですが、私がSNSを使う目的は主に3つです。

1つめ。 友人とのつながり

私は元々あまりマメな方ではないので、学生時代や社外の友人や元同僚などとのつながりを保てるという意味でとても役に立っています。頻繁に顔を合わせる機会がない人とも、久しぶりに会っても話題に困らないのは、SNSのおかげだと思っています。

2つめ。 自分の日記として

こちらもマメでない性格のフォロー的な意味合いが強いのですが、日記みたいにSNSにアップしておくと、去年の今ごろ何を考えて、何をしていたか?が残っているので面白いです。最近「去年の今頃は…」みたいな機能がFacebookについて、過去の投稿が見られるので、「あ、これをやろうと思っていたんだ」みたいに忘れていた初心を思い出させてもらったりしています。

3つめ。貴重な情報源として

情報源はネットだけに頼らないようにしているのですが、結構スルーして存在すら気がつかない世界があることをSNSを通じて知りました。

私の場合は、例えば、ITや金融関連の情報とか。

仕事とも全く関係ない、苦手意識のある分野は検索しないので、引っかかり様がありません。

それを教えてくれるのは、年齢、人種、専門、会社などの枠を越えた信頼できる友人・知人です。

彼らがシェアしてくれる情報がなかったら知らないままになっている世界の多いこと…。全部ちゃんと理解するのは大変なので、Buzz Wordを頭の隅に引っ掛けておくだけっていうことも多いのですが、何か新しいものを構想する時など、意外なところでヒントになることがとても多いです。

だから、「あの記事、誰がシェアしてくれていたかな?」という感じで、SNS上を検索するようになりました。

冒頭の元同僚が言ってくれたのはこの3つ目の理由かと。

また、3つめの情報源としてのSNSは、面識の無いキーパーソンにオフラインで会える機会を作ってくれることも多いです。

一例を挙げれば、昨年、知人経由で知ったイベントでお話を伺う機会があったメタップス佐藤航陽さん。 お恥ずかしながら、私はそれまで佐藤さんのお名前すら知りませんでした。 でも、お話を伺っていて、その考え方のスケールの大きさに圧倒され、以来SNSでフォローさせて頂いています。 所謂マスメディアとかイベントにあまり出ないとおっしゃっていたので、本当に運がよかったと思いますが、それもこのイベントを進めてくれた信頼できる友人のおかげです。

先日、佐藤さんがこのFinTechについてのMITの伊藤さんの記事をシェアしてくださいました。

itpro.nikkeibp.co.jp

お恥ずかしながら、「FinTechって何?」の世界です。だから、一度読んだだけでは、何のことやら全くわかりません。わからないので、出て来るワードをいちいち調べます。そうすると、おぼろげなからに、金融の世界に大きな新しい流れがあることを知ります。

こうやって、知識の世界が広がっていくのは、私にとっては無くてはならないSNSの一面です。

そう言えば、オフライン上の私の仕事上のミッションも「ナレッジ・シェア」でした。 これからも、「お!」と思ったことは、オンラインでも、オフラインでもシェアしていきたいと思います!

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Photo by Skley

「珈琲だけの店」。どうやら「だけ」では無さそう。

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有名なお店ですね。銀座のランブル。

「コーヒーだけ」の店です。

前からその存在は知っていたのですが、私自身が普段はあまりコーヒーを飲まないので、行ったことがありませんでした。

何故か、今日。

年末からずーっと咳が治らないので、一種の転地療法とでもいいますか、気分を変えたら治ることもあるかも…「コーヒーでも飲んでみようかな」と、ひらめいたのです。

早速、自転車に乗って銀座へ。

それほど、広くない店内ですが、タイムスリップしたようなレトロな感じは独特の居心地のよさです。 店内はほぼ満席。 f:id:kaitochicap:20160111205522j:plain

ブレンド。こういうミルク、とっても懐かしい感じです。 f:id:kaitochicap:20160111204214j:plain

新鮮な豆の香りというか、とっても良い香りです。 ネルドリップの雑味のない味わい。「あー、こういうコーヒーは久しぶりだな」と思いました。

そして、なんと2杯目いきました。琥珀の女王。2層になっているアイスコーヒーです。 f:id:kaitochicap:20160111204128j:plain

一人で久しぶりのコーヒーを堪能していると、隣に英語しか話せなさそうな1組のお客さまが。

英語のメニューも用意されていて、1人のお店の方が流暢な英語でコーヒーの説明をされていました。

続いて、私の反対側の隣に、韓国のカップルが座りました。メニューを見ながら、「よくわからないね」みたいな表情で、日本語でオーダーしかけました。 すると、別のお店の方が今度は流暢な韓国語で対応。

お客さまのいろいろな質問に対しても、

「ネー(はい)。◯◯◯ ケンチャナヨ(大丈夫)」と答えています。

え!!!すごい。

そして、今度はテイクアウト希望の韓国のグループに対して、

笑顔で「チャッカマン(少々お待ちください)」と。当の韓国の方が驚いていました。

韓国語のネイティブではないと思うのですが、勉強されたのでしょうか。

このお店、昭和23年からやっていらっしゃる老舗です。

数々のカフェが出来、外来のコーヒーチェーンもある中で、コーヒーだけの店が、こんなに長く愛されて、お客さまが途切れない。

価格も安くはないですよ。

うーん、何が秘訣なんだろう。もっと知りたくなりました。

自分の足を使って「現場」に行ってみると、いろいろ発見しますね。

珈琲だけの店 カフェ・ド・ランブル

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